奥さんのキッチン・パソコンに繋いでいたデータ保存用の外付けハードディスクが、数ヶ月前に動かなくなってしまった。僕の仕事用パソコンに繋いでいろいろ試してみたが、アクセスランプも点かないしハードディスクが回る音もしない。メーカーの保障期間はとうに終わっているので、修理するより買い換えた方がましかもしれない。
このハードディスクには主にiTunes用の音楽データを入れていた。CD300枚分くらいは入れたので入れなおすのも大変だが、それはまあしょうがない。ところが奥さんが言うには、過去5年分くらいの(つまり我が家でデジタルカメラを使い始めてからの全ての)写真データが入っていて、まだ半年分くらいしかCD-Rにバックアップを取っていないらしい。これは修理するしかない。
メーカーのウェブサイトを調べてみると、修理の際にはデータは全て消去しますと断言してある。データを復旧したいなら専門業者に頼めとのこと。それで専門業者を調べると、料金がとんでもなく高い。故障内容やデータ量にもよるが何十万円もする。いくら思い出の写真が貴重だといっても、これは出せない。それなら、自分で修理するしかない。
とにかく分解してみることにする。でもケースを開ける方法が分からない。どこにもネジがないのだ。そこでググッてみると、ありがたいことに
分解方法を教えてくれるサイトがあった。写真入りで説明してあるとおりにやると、簡単に分解できた。
外付けハードディスクの中身はすごくシンプルで、ハードディスク本体のユニットと、駆動用の基板と、USBコネクタ接続用の基板があるだけだ。基板のどこかが短絡したりどこかの端子が外れたりしていないか見てみたが、何も発見できない。
さらにまたググッてみると、「ジャンクハードディスクの復活法」というのを見つけた。要は、基板が駄目になったハードディスクと同じ機種で「基板は大丈夫だがハードディスク本体が駄目になったもの」を手に入れて、大丈夫な部分どうしを合体するというわけである。ジャンクはヤフオクで手に入れる。なるほど。
ヤフオクを数週間見たがジャンクが現れないので新品を買うことにする。価格コムで値段を調べてからアマゾンで注文すると数日で届いた。早速、故障したヤツと新品を両方分解して、基板を入れ替えてみる。パソコンに繋ぐと故障したハードディスクのモータが回るブーンという振動が手に伝わってきた。やった!
と思ったら、パソコンから認識していないし、アクセスランプが変な具合に点滅している。説明書を読んでもこんな点滅の仕方のことは載っていない。メーカーのサイトをいろいろ検索した末に、この点滅の仕方は故障を現しているということが分かった。ガクッ! その記事を見つけるのにすごく苦労した。そんなことは説明書にも書いておくべきだ。
そういうわけで、話は振り出しに戻る。写真データを取り戻すにはデータ復旧業者に頼むしかないのか。とりあえずまた調べてみるが、やっぱりどこも高い。どこか手頃な値段でやってくれるところはないかと執念で探し続けると、他よりかなり安いところを発見した。安いといっても数万円。5年分の写真の値段としてはギリギリのところか。こんなに高いのに、他が数十万円なので安すぎて怪しいと感じてしまう。大丈夫だろうか。
それから2ヶ月ほど経ったが、他に方法も見つからない。もういちどこの業者のウェブサイトに書いてあることを詳しく読んで検討した結果、思い切って見積もりに出してみることにする。データ返却用に新しい方のハードディスクと一緒に宅配便で送ると、次の日に受付完了のメールが来た。2週間くらいで料金と復旧ファイルのリストを送るとのこと。
大事なデータは必ずバックアップを取りましょう! ていうか、春に僕のパソコンが故障して、ちゃんとバックアップを取ると誓ったのではなかったか。うーん、あのときは仕事関係のデータのことしか思いつかなかったのだった。
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